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労働時間規制の緩和 年収・職種どこまで 

(日経新聞 2014年7月8日)
 
 政府が6月の成長戦略の目玉にすえた雇用改革の議論が7日の労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)で始まった。働く時間の長さでなく、成果に応じて賃金を払う「ホワイトカラー・エグゼンプション」の制度設計に入る。対象者の範囲を巡って労使の意見が対立しており、どう実効性を持たせるかが課題になる。
 成長戦略では、年収1000万円以上の高度な専門職に限って、新しい働き方を認める方針を打ち出した。政府は年末までに詳細を詰め、来年の通常国会に労働基準法の改正案を出す。
 国税庁の調査では、働く人のうち年収1000万円以上は170万人程度いる。そのほとんどは役員や課長以上の管理職で、労働時間の規制から外れている。今回の対象になる専門職は最大でも20万人ほどとみられ、もともと規制緩和の対象は限定される。労政審の議論で、さらに対象が狭まる可能性がある。
 第1の論点は年収だ。成長戦略は「少なくとも1000万円以上」と決めただけで、基準を1000万円にするのか、さらに上げるのかはこれから議論する。経団連は1000万円ちょうどを主張している。中小企業の経営者からは「年収1000万円の人は中小に少ない。もう少し対象を広げてほしい」と引き下げを求める声もある。
 逆に、労働組合の中央組織の連合などは、なし崩し的な規制緩和を警戒し、年収の基準を1000万円から大きく引き上げたい考えだ。
 第2の論点は職種だ。政府は成長戦略で「職務の範囲が明確で高度な職業能力を持つ人」と記し、厚労省は為替のディーラーやコンサルタント、研究職を想定する。
 経団連の榊原定征会長は同日の記者会見で、「本当にひと握りだけではなく、広い職種の人が対象となるような制度設計を求める」と営業職や企画職への拡大を求めた。
 第3の論点が労働時間の管理だ。ホワイトカラー・エグゼンプションの対象者は深夜や休日まで働いても賃金は変わらないため、経営側にとって厳密な労働時間の管理は手間だ。しかし働いた時間がわからなければ、過労死のときも立証が難しくなる。連合は「経営側が労働時間を把握することが必要だ」と義務化を訴える。
 第4の論点は休日・休息だ。連合は週休2日に加えて、終業から翌日の始業までに11時間空ける「インターバル規制」の導入を提案した。経営側はトラブルや顧客の急な要求に応えられなくなるとして反対した。
 議論の行方は企業も注目している。三菱東京UFJ銀行は議論の推移を見極めたうえで、「当行の活力ある組織づくりに生かせるものであれば、しっかりと活用していきたい」としている。
 
         
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