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賃上げの波中小にも 医療や飲食など 人手不足が影響

(日経新聞 2014年7月16日)
 
賃上げの波が中小企業に及んできた。30人未満の企業の賃金調査によると、2014年の時給は前年と比べて1.1%上がった。医療福祉や飲食サービスで伸びが目立った。大企業がベアで人材を囲い込んだため、中小企業も対抗して賃上げを迫られた。パートなど非正規労働者の収入に響く最低賃金の引き上げを促す材料となりそうだ。
 厚労省が15日の中央最低賃金審議会に示した賃金改定状況調査によると、時給の上昇率は昨年の0.8%を上回り、比べられる07年以降で最高になった。医療・福祉が1.9%伸びたほか、宿泊・飲食サービス業も1.8%増えた。若年人口が減り、外食や医療・介護の現場では採用難が深刻で賃上げが進んでいる。
 製造業やその他サービス業、卸売・小売業の3業種も伸び、2年連続で全5業種がプラスになった。働き方で見ると、正社員などフルタイム労働者もパートタイム労働者も、ともに1.1%伸びた。経団連がまとめた大企業の賃上げ率2.28%には届かないが、確実に賃金が上がっている。
 今回の調査結果は、最低賃金の引き上げを促す材料となる。同審議会は今月末に最低賃金の目安をまとめる。賃金に加えて、働く人の生活費にあたる物価が上がっているほか、企業の賃上げ余力を示す経常利益も増えており、労働組合側の委員は「経済指標に悪い材料はない」と指摘する。
 最低賃金の引き上げを促す材料はもう一つある。厚労省は同日、地域の最低賃金の水準が生活保護を下回る「逆転現象」が5都道県残っていることを審議会で示した。これまでは北海道のみとしていたが、新たな統計で計算し直したところ北海道のほか東京都、宮城県、兵庫県、広島県に広がった。
 全国平均で780円の水準が焦点になりそうだ。13年度は15円上げて764円。田村憲久厚労相は同日の記者会見で「労働市場がタイトになれば最低賃金は上がる。昨年並み、もしくはそれ以上にいい成果が出ればありがたい」と述べ、15円以上の引き上げに強い期待を示した。
 一方、経営者側はこの日の審議会で、最低賃金で働く従業員が多い中小企業で、業績が改善していないと説明し、最低賃金の大幅引き上げ論をけん制した。審議会では労使の代表による調整が月末まで続きそうだ。
 
 ▼最低賃金 企業が最低でも払わなければならない賃金水準。国籍や企業の規模、雇用形態を問わず、日本で働くすべての人にあてはまる。中小企業のパートなど非正規労働者の給与の基準になることが多い。厚労省が労使の代表を交えた審議会で毎年金額を見直し、10月ごろに新しい水準を適用する。
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