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労働時間規制外す 高年収の専門職対象

(日経新聞 2014年5月23日)
 
 厚生労働省は専門職で高収入の人を労働時間の規制から外す方針だ。対象は年収1000万円以上を軸に検討する。時間ではなく成果で評価する賃金の仕組みを導入し効率の良い働き方を促す。労働規制の緩和に慎重だった姿勢を改め、政府が6月にまとめる新成長戦略の目玉とする。
 厚労省は28日の産業競争力会議で導入の検討を表明する。労使代表が参加する労働政策審議会で内容を詰め、来年の通常国会に労働基準法の改正案を出す。2016年4月の施行をめざす。
 労働時間規制はもともと管理職は対象外。管理職でない人でも対象外とし、成果に応じて賃金を払う仕組みは「ホワイトカラー・エグゼンプション」(労働時間規制の適用除外)と呼ばれる。多忙な時期に集中して働いた後、長期休暇を取るといった柔軟な働き方もしやすくなる。
 厚労省が対象に想定するのは金融機関のディーラーやコンサルタント、研究職など自分で働く時間を決めやすい専門職だ。年収基準は競争力会議の民間議員が提案する「1000万円以上」を土台に検討し、年明けに決める。
 働く時間と賃金を無関係にすると、残業代を当て込んだ長時間労働が減り、労働生産性が上がる効果が期待できる。一方で経営者が一定の賃金で従業員に長時間労働を強いる可能性もあるため、本人の同意などを導入の条件とする方向だ。救急医や仕事の範囲があいまいな通常の総合職社員は対象から外す考えだ。
 ただ、民間議員は企画や経理、人事部門などで働く年収1000万円未満の社員も、ホワイトカラー・エグゼンプションの対象にするよう求めている。6月まで政府内で調整が続く見通しだ。
 厚労省は第1次安倍晋三政権でホワイトカラー・エグゼンプションの導入を検討した。当時は年収900万円以上で管理職になる前の総合職を想定したが、与野党や労働組合から「残業代ゼロ法案」と批判をあび、法案の提出を断念した。
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