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契約社員の処遇改善 保険各社、人材を確保

(日経新聞 2014年5月19日)
 
雇用期間に限りがある契約社員の処遇を改善する動きが保険業界で出てきた。損害保険ジャパンは9月から、時給制で働く事務職約2千人を働きぶりの評価に応じて昇給する月給制に転換し、ボーナスも支給する。日本生命保険も今夏、約7千人にボーナスを出す。労働需給が締まって人手不足感が強まるなか、保険会社特有の膨大な事務作業を支える人材をつなぎとめる狙い。
 
 損害保険ジャパンには事務職の契約社員が約4500人いる。このうちフルタイムで働く2000人の給料を月給制に切り替える。人事評価に応じて昇給する仕組みとし、ボーナスも支給する。労働組合と協議しており、新たな雇用体系では年収が最大100万円増える可能性があるという。
 仕事の内容も見直す。例えば営業部門は現在は保険申込書の受け付けや仕分け、とじこみなどが仕事の中心だが、新制度では代理店への販売支援など社外での仕事にも積極的に関わってもらう。
 実施は日本興亜損害保険と合併する9月から。日本興亜はすでにフルタイムで働く事務職を月給制としており、人事制度を統合する。損保ジャパンは「将来は国内の損保事業は女性スタッフに任せられるぐらい、登用を進めたい」としている。
 2013年4月に施行された改正労働契約法は、有期の雇用契約が通算5年を超えた人が希望した場合、無期の雇用契約に転換するよう雇用主に義務づける。このルールには法律に沿って18年以降に対応するが、それだけではなく、月給制への移行など雇用期間以外の処遇改善を先行して進める。休暇制度も正社員とほぼ同様にし、15年度からは勤続5年ごとにリフレッシュ休暇も与える。
 日本生命は今年7月、正社員だけでなく、事務の契約社員約7千人にもボーナス(一時金)を支給する。株高などで業績が好調なため、正社員だけでなく非正規の職員への還元も強めることにした。
 契約社員の処遇改善に動き出した背景には、事務スタッフの流出を防ぐ狙いがある。保険会社は契約書など個人情報がからんだ重要文書の取扱量が多く、事務作業は他産業に比べても膨大。これを支える人材を確保できなくなれば、業務に深刻な支障を来しかねないとの判断だ。
 3月の有効求人倍率は1.07倍と07年6月以来の高い水準となり、産業界全般で人手不足が強まりつつある。飲食チェーンではアルバイト店員の不足で多くの店舗が営業休止に追い込まれた例もある。生損保各社は多数の契約社員を抱えており、労働契約法への対応が必要になる18年を待たずに、処遇改善に踏み切る動きが広がりそうだ。
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