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春季交渉 ベア焦点に 経営者側は慎重

(日経新聞 2013年9月5日)
 
 来年の春季労使交渉に向けた議論が始まった。ここ数年、経営者側は年齢などに応じて給与をあげる定期昇給を当然視しない考えを貫いてきた。今年は賃上げを望む安倍政権の風圧もあり、月例賃金の水準そのものをあげるベースアップ(ベア)の扱いが焦点になる。経営者側は年末までに労使交渉の指針をまとめるが、労働者側と政府の双方の要求をにらむ展開になりそうだ。
 経団連が4日朝に開いた労使交渉の指針を話し合う非公開会合。席上、示された指針の骨子案のペーパーには「政府の報酬引き上げ期待や政労使協議をどう考えるか」との課題が書かれていた。経団連で労使交渉を担う経営労働政策委員会幹部らは「政府が関与を強めるなか、今年の議論は難しい」と口をそろえる。
 足元では消費者物価が上昇に転じている。売り上げが伸びにくいデフレ下ではベアを認める余裕がなかったが、物価が上がって売り上げが増えればベアの形で従業員に還元しやすくなる。来年の労使交渉でベアが焦点となるのはこうした背景がある。
 また、政治の期待も大きい。2月に安倍晋三首相が報酬の引き上げを要請した際には、経済界は主にボーナスなど一時金の増額で対応した。さらに政府は9月中に経営者や労働者の代表でつくる政労使協議を新設し、月例賃金の引き上げを求める構え。来春に予定される消費増税のショックを和らげるねらいも重なる。経団連のペーパーには「まずは政府の言いぶりを見極めたい」という本音がにじんでいる。
 だが、経営者は今のところベアには慎重だ。出席者によると、4日の会合でも「まだ十分な景気回復に至っていない」「業績の改善分は今まで通り、一時金で対応すべきだ」といった声があがった。新興国の減速懸念が強まる中、脱デフレと本格的な景気回復にまだ確信を持てずにいるようだ。
 交渉相手の連合の対応も焦点だ。連合は11年以来3年連続で「給与総額の1%アップ」を求めているが、09年を最後にベアは要求していない。連合は今月中旬以降、労働条件委員会を開き、来春の交渉に向けた議論を本格化。11月にたたき台を示し、12月初旬に方針をまとめる予定だ。
 
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