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雇用吸収力 医療が上位 生産性の低さ課題

(日経新聞 2013年8月28日)
 
  総務省と経済産業省は27日、2012年の「経済センサス・活動調査」の確報を発表した。従業員数は老人福祉・介護が全業種で首位となり、ほかにも病院、一般診療所(開業医)といった医療・介護分野が上位に並んだ。政府が成長戦略の柱に位置付ける業種の雇用吸収力が際立ったが、従業員数の割に売上高が少ないなど、生産性の低さも浮かび上がった。 
 12年の経済センサス・活動調査は今年1月に速報値を公表しており、今回の確報では細かい業種や市町村別の従業員数、事業所数、付加価値額などを初めて示した。
 従業員数が最も多かった老人福祉・介護は179万人。全業種の3.2%を占めた。病院が175万人で2位、一般診療所(開業医)も91万人で8位に入った。
 ただ、従業員が多い割に売り上げ規模は小さい。老人福祉・介護は売上高でみると全業種の54位、病院は23位にとどまる。売上高が低いのは、診療報酬や介護費用などが公定価格で縛られている結果として競争が生じにくく、経営効率も低くなっていることが背景だ。
 一方、企業が1年間に稼ぎだしたもうけを示す付加価値額でも病院は8.1兆円で首位、一般診療所が6位、老人福祉・介護も9位に入った。
 付加価値額は売上高から費用を差し引いたうえで、給与と納税額を足し戻して計算する。事業活動で生み出した価値を株主(出資者)、従業員、国や自治体に還元する力を示す。一見すると社会的な価値を生み出す力が高いようにも見える。
 だが、従業員1人あたりの付加価値(外国企業を除く)をみると、上位のほかの業種に見劣りする。病院が517万円、老人福祉・介護が293万円にとどまるのに対し、銀行は1656万円、生命保険は1235万円。成長分野と期待される医療・介護だが、経済をけん引するには生産性の向上が欠かせない。
 第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは「IT(情報技術)を駆使した予防医療などは新たな産業になり得る。混合診療の拡大などにより医療介護分野を競争メカニズムがはたらく業種にし、新規参入を促すべきだ」と指摘する。
 売上高を増やして生産性を高めるには政府の規制改革による後押しが急務となっている。従来の画一的なサービスではなく、新たなビジネスモデルを創出するマネジメント能力も求められる。
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