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【メディカル・ケア・サービス】 入社4年目で施設長 育成制度、財務・営業幅広く

(日経産業新聞 2013年2月8日)
 
 全国185カ所で認知症の高齢者向け施設を運営するメディカル・ケア・サービス。年間20カ所以上の拠点新設を続けるため、人材育成が急務となっている。入社後4年目に施設の運営責任者に就くことを目的とした「早期施設長育成コース」を2011年に創設。財務管理、人事など幅広い業務を経験させ、施設運営のスペシャリストの早期育成に乗り出している。
 「介護サービスの質は人が左右する。人材を育てることが何よりも重要だ」。新卒戦略部の沖山一孝副部長はこう強調する。施設運営を主導する施設長は介護スタッフをまとめるだけでなく、財務管理や営業など業務全てを担う。ただ、これまで体系的な育成プログラムはなく、現場で経験を積んだ介護職員から選ばれるケースが多かった。
 早期施設長育成コースは新卒採用者が対象。例年、50人前後の新卒採用のうち、現在は1期生5人、2期生6人が参加している。
 同コースでは入社後1年までに全国の複数の施設で介護士として業務に当たる。特徴は経営がうまくいっている施設と、経営課題がある施設の両方を経験させる点。両方の違いを自ら体験することで、経営がうまくいく施設の特徴をつかんでもらう。
 どうしたら施設の良さを分かってもらえるのか――。入社1年目で入居者が集まりにくい施設に配属された松川美央さんは、周囲と相談しながら施設での日常風景を写真に撮って自らパンフレットを作製し、自ら営業に出向いた。
 従来は全施設共通の案内しかなく、個別の施設の雰囲気が伝わらなかっただけに、新たなパンフレットは好評だったという。松川さんは「営業先の病院やケアマネジャー(介護支援専門員)など施設外の人と介護の話ができた。勉強になったし楽しかった」と話す。
 2年目からは3カ月ごとに、施設の責任者、事務担当者、現場責任者、本社での人事担当者という4部門の指導員の下で、業務を体験する。例えば、施設の事務担当者の下では施設の財務管理にあたる。「今月は人件費が少なく、利益が増えた。介護士に負担がかかってはいないか」などと財務の視点から施設の状況を把握する方法を学ぶ。
 入社2年目の小川裕未さんは「入居者のことは介護職員が一番分かっていると思っていた。様々な役職の研修を経て、施設長の視点だからこそ分かることもあると感じた」と話す。研修で多角的な視点を持つことの大切さに気付いたという。
 同研修では3年目に現場のリーダーとして独り立ちし、4年目に施設長に就くことを目指す。
 どの研修でも1日の業務の終わりに、その日感じたことを指導員にメールで送ってもらう。「入社間もない頃は、介護の仕事に疲れてしまうことも多い。もやもやした気持ちを言葉にして相手に伝えられる機会をつくりたかった」(沖山氏)
 離職率を下げるのも同コースを作った狙いだった。沖山氏は「自分の成長を感じにくいというのが、離職率の高さにつながっている面がある」とみており、施設長という明確な目標を掲げることで仕事への意欲を高めることを目指す。
 高齢化を背景に介護施設の拡大は続くが、人材確保やサービス向上など課題は多い。職員の意識を高め、優秀な人材を確保していくことが欠かせない。
 
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