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【三越伊勢丹HD】 販売社員 採用2倍

(日経新聞 2013年2月14日)
 
 三越伊勢丹ホールディングスは2013年春から契約社員の採用を大幅に増やす。三越伊勢丹HD全体では今春、前年の2倍となる400人超を採用し、主力店を持つ傘下の三越伊勢丹では来春以降も年150人と例年の2~3倍多く採る。百貨店売り上げは底入れしてきたが、収益は厳しい。このため過度にセールに頼らない販売体制作りには自前社員の増員が欠かせないと判断した。
 契約社員の「メイト社員」は1年ごとに雇用契約を更新する形態。単体の三越伊勢丹では期初時点で120人の採用を計画していたが、130人を追加する。増員した契約社員は伊勢丹新宿本店(東京・新宿)や三越銀座店(東京・中央)などで自主企画商品などの販売にあたる。
 契約社員の給与は初任給ベースで正社員より15%低く、基本的に昇給はしない。三越伊勢丹では働く意欲を高めるため、昨秋から正社員への登用の受験要件を1年縮めて、最短で勤続4年にした。
 三越伊勢丹の売り場では正社員が管理業務全般を担い、契約社員は店頭で接客しながら売り場を統括する正社員を補佐する。契約社員は売り場にいる人員の1割強を占める。ただ百貨店の売り場はアパレルなど取引先から派遣された販売員が7~8割を占め、セールの時期など価格決定権もアパレルが握る。このため百貨店業界は「場貸し」といわれてきた。
 三越伊勢丹では取引先に依存する事業モデルから転換するため、今年から自社で企画して委託工場で生産する衣料品・雑貨を大幅に増やす計画。自前の商品調達比率を総売上高の1割から今後、2割程度に引き上げる方針だ。
 自主企画品はメーカー品に比べて粗利益率が10ポイント程度高い半面、原則、全量を買い取るため、在庫が膨らむリスクが高まる。そこで自前の販売員を大幅に増やし、できるだけ売れ残らないようにする。自ら価格決定権を握ることで、同社が進めるバーゲンセールの時期の先送りを主導する狙いもある。
 百貨店の契約社員はバブル崩壊後、売り上げが縮小する中で登場した。当初は人件費の高い正社員にかわって接客販売を担った。旧伊勢丹では1998年に導入し、契約社員を徐々に増やしてきた。高島屋など他社も同じような契約社員を採用している。三越伊勢丹HD全体では昨年4月時点で約4500人と百貨店の正社員の4割強に達する。
 
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