【三菱自動車】 熟練の知識、再雇用で伝承 ローテーション制の弊害補う
(日経産業新聞 2011年12月13日)
三菱自動車が再雇用制度を通じて熟練社員の経験や知識を技能・ノウハウの承継に生かそうとしている。毎年、定年に到達した社員の半分近くを再雇用する。
三菱自動車が「シニアパートナー制度」を導入したのは2006年4月。高齢者雇用安定法が改正されたことを受けた。一般社員の定年到達者のうち、働く意欲があり、健康であるといった一定の要件を満たす希望者を再雇用する。
給与は時給制で、社員の時よりは大幅に減る。勤務日は会社と相談して決める。契約期間は1年間で双方の合意により65歳まで更新できる。
同社はリコール隠しなど一連の品質問題で信頼が失墜。部門間でたこつぼとなっていた社風がその一因だったとして、05年にまとめた事業再生計画では風通しをよくすることを目指した。
社内の意識は変わってきたものの、入社以来その現場一筋の「職人」が減るという弊害も見られるようになった。再雇用制度は熟練した社員に働き続けてもらうことでローテーション制度の隙間を埋める効果が期待されるわけだ。